知識

2001.06.28

ニューヨークに行くにあたって

 私が小学生になる前だったと思う。NHKテレビの放送時間が終わる時間だったか、ニュースの時だったか、画面上で地球がゆっくりと回転していた。そしてそこから『龍のおとしご』のような地形がゆっくりと現れてきた。それが「日本だよ」と親から教えられた時、私はなぜか嬉しさを感じた。

なぜかは覚えていないが、日本はいいなと思ったのだ。多分『龍のおとしご』に似た形状がしっかりと印象深く、存在感もあり、また何か精神的なものさえ宿っているように見えたからだろう。もっとも、ほかの国の場合は、幼い私には形状がよくわからなかったせいもあったのだろう。だから、世界の国の数などもよく知らぬままにずっといた。しかし今歳をとり、あらためて地球上の地勢や国々の存在を見直してみると、何と国というものが多いことか。しかも、多くの国が単に地上に境界線を引いただけで形作られており、ちょっと見て、ぱっと「これが君の国の形だね」とは言いがたいのである。日本にはその「形」がある。つまり、形としての土地が明快に海上に存在しており、地図上にある日本というものも認知されやすくなっている。デザインの仕事で言う、独自性、独立性を具備しているのだ。
 これからは好むと好まざるとにかかわらず、インターネットで代表されるように国家間の壁はどんどん低くなり、私たちの仕事であるデザインの仕事ですら、諸外国と仕事をしなければならなくなる。そのようなニーズを肌で感じはじめていたので、昨年秋、私はニューヨークを選び旅立ってみた。そして半年余り、かの地で滞在した。現在ニューヨークという小さな島には、実に194カ国から来た人々が生活している。よく言われるように地球の縮図である。私は彼等の住んでいる場所を体を通して知りたかった。それはあたかも、幼い時に見た地球の図を、自らの足下に一挙に具現する経験とも言えた。この小地球、ニューヨークを、私は鳩のように飛翔し、犬のように走り、嗅ぎまわって探検した。そしてその成果を一つの形にまとめていった。そこに見たものは、国々の地形の非独自性とは対照的な、多くの民族と人びと個々の強烈なまでの、アイデンティティの存在であった。

Works

ネットでイタリアと東京を結ぶ、番組を10年前1997年に制作していたんだ。

凡人デザイナーのオムニバス(グラフィック編-1)

アップルコンピュータの貴重サイン

実は、広告、CM制作の為に、月の不動産を所有しています。

東京工芸大学からのインタビュー

BIO-MORPH-MUYBRIDGE

Infini-Dポスター

アルケミア

東映三国志ポスターCG制作

LOVE MOTHER EARTHのポスターを制作する