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知識
2007.07.23
ワールド・デザイン計画 新しいデザインの構造 第5回
雑誌 STEP-BY-STEP 1996年11号 掲載
ワールド・デザイン計画
新しいデザインの構造 第5回
僕はShadeが好きだ。なぜならば、あの当時のマックのソフトで、175万円もしたプロのスペックを持ったソフトであるからだ。僕は新しいビジュアルをつくりたかった。いかがわしいビジュアルである。
写真を広告の中に取り入れるのは一般的な手法であるが、「過去こういうことがあった。」という証拠を広告上に用い、購買意欲を刺激しているに過ぎない。しかし、1985年あたりにロバート・エイブルという人がつくったリーバイスの広告には頭を一発殴られた。写真らしい写真は全然使われていなく、CGがメインであった。それは、「未来はこうなります。だからリーバイスを買ってみたら?」という逆ベクトルのビジュアルであった。早速ものは試しで、マックという土地を買い、その上に載せるソフト、つまりアトリエは2つに最初絞った。ShadeとPhotoshopである。
Shadeを立ち上げる。そこは暗黒の宇宙空間で無である。そこに球を入れる。ひとつのボールになる。色をつける。ブルーである。するとボールは地球に似てくる。そして光を変えることは太陽の角度を変えることでもある。僕は創造主になれる。大きな魅力である。なぜこの3Dがタイミング良く僕に向かって歩いてきて、僕がヨウコソと言い、お互いの魅力を引き出しあえたのかは分からない。でもソフトにも出会いというものがあるんだって事初めて知りました。
魅力1
カーブドサーフェイスという考えが最初からあり、自分の好きな形がつくり込めるという事。当初からインターフェイスは、現在でも変わりが無いほど完成度が高かった。
魅力2
1990年当時、はやくも僕の8Mのメモリーと40MのHD、13inchモニターのIIfxでは仕事にならないのだが(でもしていた)リスクボードに対応していた。リスクボードはIIfxの中に入れるともっと速くなる魔法のもう一つのコンピュータで、マックの中に(納期に間に合わないのに)5枚入れたこともある。熱暴走して大変だった。結局4枚の時よりも、もっと遅くなってしまった。動き出す時はレンダリングの点が4つになり、互いに助け合いながら仕事をする。シリコンよりも速いと一人で自慢していた。
魅力3
日本で出来たソフトなのでサポートが良い。これは今ももちろん引き継がれている。「ここはどうなっているのか?」と聞くとイマジンがすぐに対応し(今はエクスツールス)サポートを本当に親切にしてくれた。(あの時の人たち、ありがとうございます。)だから世界に誇りたい。
魅力4
ぐうたらな僕でも、モデリングをしてレンダリングボタンを押してしまえば3、4日(IIfxだったから)〜7日、最長1カ月コンピュータが勝手に仕事をしてくれるので夜、家に帰れた。でもオフィスの誰かがアイロンのコードと間違えて、IIfxの電源ケーブルを抜いてしまったこともあった。
前置きが長くなったが、今度新しくバージョンアップするということでShadeのパッケージデザイン等を請け負った。
さて、モデリングする前にだいたいのビジュアルを頭の中に描く。前回のパッケージは男っぽいゴーゴンでデザインしたので、今回は女神をテーマにした。生命の源、生産の女神アフロディテである。Shadeにピッタリである。
モデリングをすすめていくが、僕は見えないところは造らない。それはモデリングを軽くし、時間の使用を感性の方に割けるからだ。モデリングに一番大切なのはベジェ曲線の扱いと、それを立体的に頭にうかべる事である。あとは計画性としつこさだ。

ライティング、マッピングは感覚的なもので、やっていても一番楽しい所である。
次に虹色のバックグランドの素材をつくる。ライブピクチャーとPhotoshopで効果を出す。ShadeのロゴはPhotoshopのみでつくっている。
顔のモデリングはパッケージ上で銀の特色として使うのでEPSコンバータで取っておく。
あとはShadeをラージピクト・レンダリングさせ、ライブピクチャーをメインに使用して合成をする。Photoshop上でロゴを合成する。ついでにパッケージのダミーもつくっておく。


さて、今度のShadeは新しく次の事が追加された。
新しい魅力1
4つに仕切られたウィンドウがあるが、どこでもクイックレンダリングできるQuickDraw3D対応になった。
新しい魅力2
Shade以外の3Dソフトに受け渡しができる3DMF出力。
新しい魅力3
ホームページ上で動かすモデリングVRML出力。
新しい魅力4
最近出てきた、マッククローンで動かすMultiProsessor対応である。
今、学者シリーズのCGでシュリーマンを創っている。またいつか制作工程をお知らせすることができるだろう。次は、マイクロソフトとの共同で創っているコンテンツの話をしたい。アリベデルチ。
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