Works

2007.03.30

1992年、NTTの駅貼りはshadeとphotoshopで制作した。

ntt458.jpgNTT.458pct

このB倍のポスター、当時のMACでほぼ仕上げた。コンピュータグラフィックの3次元空間のカメラの位置やレンズの長さ、(広角とか長玉とか)そいうソフト上のパラメータを前日、藤井保さんの一番弟子の宇田カメラマンと一緒に空間性を本番のレンズで何度調節してリアルとバーャルが、うまく会うか夜中のスタジオでミーティングした。

shadeで長い間レンダリングされた部品数は百点近くあり、 pict形式にしてphotoshop に持って行き形や色を整えた。かなり遅いマシンなので、根気と集中力がかなり必要だ。しかし、残りの時間がなくなってきた。大型のレスポンスという機械にデータをインポートしなければ成らない。しかし、両者の会社は今のように仲良くなかった。お互いフォーマットが直接読めない時代だった。それをある特殊なデータ読み取り装置で直径30センチはあるだろうリール式のテープに一度、落とした。それらを今度、やっとレスポンスの機械の読み取り装置に持って行き。テープがゴーと音出して大回転している様子は、昔の未来トンネルの番組のようだった。それでやっとこさっとと一つの機械のなかにデータが全部収まった。ここまでくるとオペレータのセンスの問題も、仕上がりに影響する。僕はそのころナンバーワンのオペレータのオムニバスの堀内君にお願いした。もちろん作業が終わったのは、翌日の明け方だったが私は、一つの壁を抜けた満足感でいっぱいだった。

何故、CGに1992年没頭していたかと良く聞かれます。いくつか理由はありますが、広告とは相手の心理を読み込みキャチーな言葉と写真等で具体的な証明をして購買意欲まで持っていく物です。例えばJALノハネームンの広告だと、駅貼りポスターに198,000円というキャッチがついて、本当のハワイの夕暮れで新婚カップルが逆光で寄り添っている、椰子の木陰から見渡したワイキキビーチが写されていて、(つまり証拠写真)あっ本当に僕もこのお金を払えばこの状態が手にはいるんだろうということで、ハネムーンのチケットを買っていたわけです。いわば、現在から過去の事実を見つめ直して自己の現在に当てはめていたわけですが、コンピューターに触った時、まったく違うベクトルのアプローチがあるのではないかと思った。それは、過去を通して未来というもう一つのベクトルで、現在ないものでも、頭の中にあればリアリティを持って実現できるわけです。

例えばを見てもらうと分かるかと思うが、これは少年が情報空間の中に入ったときの驚きを表現したものであるが、本の字を読んだ時の2次元文字から少年の頭の中で沸き起こる想像力をコンピューターというカメラでシャッターを押したものである。これは実際には何もないスタジオに少年に入ってもらい、大まかなライティングの方向とレンズの長さ、被写体までの距離等を計りメモしておき、コンピューター上の3次元空間を扱うことのできる3Dソフトの上でもほとんど同じようにしていった。ある程度、3Dソフト上のライティングの技術等も、スタジオに入った回数の多いデザイナーだとイメージ通りに近づけることが可能だと思う。例えば、ここではライティングはメインのライトを左上からにしているが、これはスタジオのライティングもそうである。この頭の中にあるものを写しだすという行為は、もちろんマンレイのような時代からあったものだが、現実との区別の面では、まったく新しい時代に踏み込んでいる。(そして、まず最初に、頭の中の形を取り出すためには、モデリングを作る技術と力が問われる)このビジュアルは1990年マッキントッシュUFxで8Mのメモリーとシステム6.07内臓40Mのハードディスクと13inchモニター2台と外付け1Gのハードディスクとレンダリングの専用ボード3枚を使い制作したものである。これはポスターを想定したものでレンダリングサイズ、長い方が8000ピクセル程度を13inchモニター12台分以上の高さをもった映像であった。
この仕事のきっかけを頂いた、足立さん、西田さん、石川さん、他の協力して頂いた方がや松岡正剛先生、ありがとうございます。

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